二匹

2009年10月20日 読書
「青春。青く未熟な春と書く。しかし現実は冬そのものだ」―明と純一は幼なじみの落ちこぼれ男子高校生。何もできないがゆえに人気者の純一に明はやがて、聖痕を見出すようになるが…。“聖なる愚か者”を描き衝撃を与えた三島賞作家によるデビュー作&抱腹絶倒の第35回文藝賞受賞作。

ストーリー自体、内容が無い様系だし、文章は山崎ナオコーラが手抜きした時くらいにペラいし、人物設定も極めて嘘臭くて参った。文藝賞だけに期待してはいなかったのだけど、それでもこれは予想の斜め下を行く酷さだった。まさかのネット小説クオリティ。

何が言いたかったのか、何がやりたかったのか、何を伝えたかったのか、全く分らない。何処の行間を読めば、“抱腹絶倒”する事が出来るのだろうか。

明と純一が主要な登場人物となるのだが、二人でふざけ合いすぎていて、二者で交わされる脳内妄想によるお遊びなのか、現実としての第三者が登場しているのか、あまりにも脈絡が無い書き方なので混乱する。全体的に描写不足が目立つ。何の計算も無く、勢いだけで書かれたとしか思えない文章。

人物設定も、何も出来ないのに人気者というのが理解出来ない。普通、その手の落ちこぼれは虐めの対象とはなっても、人気者にはならないと思う。真ん中の席がクラスの中心で、後の窓際ははみ出し者の席みたいな設定も、よく分らない。普通、窓際の最後列というのは、ヤンキーとかが独占したがる特等席なんじゃないの? 少なくとも、私の経験では、その席は最も人気が高かったのだけど。

実は人気者含めて脳内妄想で、二人ともクラスの虐められっ子だったという、立ち位置逆転の物語なのか?

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