わくらば追慕抄

2009年10月27日 読書
人や物の「記憶」を読み取れるという不思議な力をもった姉の鈴音と、お転婆で姉想いの妹ワッコ。固い絆で結ばれた二人の前に現れた謎の女は、鈴音と同じ力を悪用して他人の過去を暴き立てていた。女の名は御堂吹雪―その冷たい怒りと憎しみに満ちたまなざしが鈴音に向けられて…。今は遠い昭和30年代を舞台に、人の優しさと生きる哀しみをノスタルジックに描く、昭和事件簿「わくらば」シリーズ第2弾。

「わくらば日記」の続編。これがシリーズ化するとは思わなかった。物から過去を読み取れる姉を持つ、妹のワッコちゃん視点で描かれる。しかし全てが過去を思い出す形式となっており、実際にはワッコちゃんも老齢だし、姉は夭逝しているのが悲しい。

前作では、遺留品から殺人事件を解決したりしたのだが、その能力がパワーアップし続けている感じである。やはりこの能力の酷使がが原因で、命を縮めてしまうのだろうか。宇宙塵から地球創世の姿すら視る事が出来るので、よくあるサイコメトラーとは桁違いなのだが、今回はこの世の外側まで視てしまう! 

本作では、同じ能力を持つ薔薇姫が登場するのだが、敵対者となるのかと思いきや、中途半端な存在のまま進展せず。姉との関わりも謎のままだし、あまり絡んで来ないのがもどかしい。きっと、第三弾が出てくるのだろうけど、このままでは消化不良状態である。

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