なぜ大人になれないのか(洋泉社新書014)
2009年10月23日 読書いつの世でも、生き物は「大人」になるために、どこかで「狩り」をし「獲物を捕る」訓練をしなければならない。いつもいつも「やさしく」「誰も傷つけない」ようにするわけにはいかない。そして、ある日突然キレる。そんな若者の実態を、「狼になる」というキーワードで読み解き、「大人になる」ことの難しさの深層に迫る問題提起の書。
ただの動物は「狩り」をしなければならないが、すでに動物達の上位にいて、神の下に位置する(と、自分達で勝手に看做している)人間においては、別に必要な行為ではないのじゃないか? 遺伝子レベルでは、まだ必要なのかもしれないけど。「狼になる」ようなキチガイは許容しなくて良いと思う。
キチガイの一人、ネオ麦茶の犯行文も一部が掲載されているが、このような「狼」によって被害者が出てしまい、犯罪者がのうのうと暮らしているのは許し難い。キチガイは永久隔離で良いと思う。巷に解き放つな。
売買春の項についてだけは、如何なものか。他者の意見を批判しつつ、小浜逸郎レベルの議論は踏まえなければならないと意見するが、自らもそのレベルには到達していない件。自分の道徳観を押し売りしているだけにしか見えないのだが。
結局、一言で済ますならば、小浜逸郎が書いているように
「自分たちだけが勝手に楽しむのはずるい」という感覚
なのだろう。
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