化学物質は警告する(洋泉社新書015)
2009年10月26日 読書当初、多くの化学物質は、人類の生活を豊かにする面が強調され、消毒薬や殺虫剤などの原料として広く使われてきた。それらは一方で、化学兵器の生産や環境破壊を引き起こした。だが、二〇世紀末に突如として出現した内分泌攪乱化学物質(環境ホルモン)は、人類の将来を破壊する“時限爆弾”になってしまった。近代化学の歴史と失敗の教訓から、人類が生存するための方途を展望する。
豊かさの代償として、環境や生態系を破壊する化学物質について。歴史的な経緯も踏まえて論じている。有害だから使用を控えようという訳にもいかず、しわ寄せは将来へ。現代文明に深く食い込んでしまった病理だけに、たやすく解決出来ない暗部になっているなぁ。
ヒ素、窒素、塩素、青酸、リン、水銀、PCB・ダイオキシン・フロン、環境ホルモンと、8章に分けられている。どんな影響が出てくるのか予想出来ない内分泌攪乱物質が、特に怖い。
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