IT革命?そんなものはない(洋泉社新書020)
2009年10月29日 読書IT革命の金メッキを剥がせ!ヴァーチャル・モールはもう死んだ。eコマースはゴミ同然。ITを導入すると生産生が下がる。インターネットは役に立たない。ITがアメリカの好況を支えているわけではない―バラ色の夢をまき散らしてきた理論の大ウソを暴き、その危険性にはじめて言及した警世の書。
胡散臭い題名で、いかにも洋泉社新書クオリティを代表しそうな名著……、じゃなくて迷著であるが、よく見たらこれは「コンピュータはそんなにエライのか」で予測を外しまくりんぐな人じゃないか(笑)。もう一人も、「経済再生は日本流でいこう」で予測外しまくりんぐな人だし(笑)。
今回は、予測外しコンビだから、二乗倍に酷い。いや、凄い! ヴァーチャル・モールは死んだとか、eコマースはゴミだとか、ITを導入すると生産性が下がるとか、インターネットは役に立たないとか、「バラ色の理論の大ウソを暴き」と豪語する、超大嘘吐きな一冊である。
ここまで豪快に、尽く外しまくると、もはや意図的にやったとしか思えない。本当は、狙って全部外したんでしょ!? 強烈すぎて、吉本新喜劇よりも笑える。ブラックな意味で。
確かに全部当たってるよね。ヴァーチャル・モールは死んで、楽天なんて人が歩いてないし、eコマースはゴミだから、ゴミ好きな人がたくさんいるし、ITを導入すると生産性が下がるとか嘆いている無能な社長も何処かにいるし、デジタルコンテンツにはお金を払わないという予測通り、ダウンロード系のビジネスなんて無いし。わざわざ動画見るためにプレミアム会員になったりする人だっていないし。ヤフーとかツタヤ・ディスカスなんかも、人が歩いてないしね。Amazonなんかでも、誰か歩いている姿なんて見た事ないぉ(笑)。
インターネットは役に立たないので、辞書や図書館で調べると数日しかかからない事でも、グーグル先生に尋ねると30秒もかかったりするしさ。自分で調べたらたったの数日しかかからないのに! 新刊情報や蔵書の管理とかも、手書きでやると筋肉がついて良い運動になるのに、メディアマーカーとか新刊ネットに登録しちゃうと、外出しても携帯から見られるので親指の運動にしかならないもんね(笑)。
柳沢賢一郎と東谷暁の二人からは、ノセタラダマスを超える才能を感じた。(注意:ノストラダムスではございませぬ。)
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