小次郎破妖録 エクスカリバー武芸帖
2009年11月10日 このライトノベルがすごい?慶長十七年、巌流島で宮本武蔵に破れて散ったはずの佐々木小次郎は、死んではいなかった。この果たし合いをお膳立てした豊前小倉藩の前藩主細川忠興の背後に不振な影を感じた武蔵は、小次郎を死んだことにして忠興に探りを入れたのだ。一方、密かに小倉に舞い戻った小次郎は、敵の襲撃を受ける。現れた敵はキリスト教によりヨーロッパから放逐された魔性の一族…そしてその狙いは、小次郎の剣、エクスカリバーだった!日本を第2のアルビオンにせんと企む大魔導師の率いる西洋妖怪たちに立ち向かう、小次郎と武蔵の活躍を描く、ライトアクションノベル登場。
巌流島で散ったはずの小次郎は、実は死んでいなかったという設定。しかも、武蔵と戦ってないし。武蔵がサポートするだけのおっさん役にされているのが可哀想(笑)。
武蔵と戦わないのなら、誰の相手をするのかと思ったら、西洋からやって来た妖怪軍団? が敵となる。敵の名前が無理やりな当て字で寂風浪(ジャック・フロスト)とかになっていて、頭が悪い暴走族用語みたいだ。
小次郎の武器も、山の中で拾ったエクスカリバーという訳の分らなさ。史実に登場する悪党まで出てくるが、年代が微妙に合わない。これは、意図的に歴史を無視したのか、単なる調査不足なのか、謎である。
最初から最後まで、おバカな設定と展開のまま突っ走り、最後の最後で、ラスボスと戦わないまま終わってしまった。何このジャンプの打ち切りマンガ的な結末は! あとがきで、どうせなら小次郎を美少女にしたら良かったと地団駄踏んでいるけど、確かにそのほうが、この腰砕けな終わり方でも、まだ我慢出来たかもね。
(未完結放置により-★減点)
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