あの日の放課後、手紙で呼び出されて以降、ぼくの幸せな高校生活は始まった。学校中を二人で巡った文化祭。夜風がちょっと寒かったクリスマス。お正月には揃って初詣。ぼくに「小さな誤解でやきもち焼いて口げんか」みたいな日が来るとは、実際、まるで思っていなかったのだ。―それなのに、小鳩君は機会があれば彼女そっちのけで謎解きを繰り広げてしまい…シリーズ第三弾。

中身がちっとも小市民じゃないのに、凡庸であろうとする小鳩常悟朗。傍から見れば、その存在自体が小市民にとって嫌味であるが、方向性の違いから、小佐内ゆきと決別したまま、秋期限定。

前回、一年ブランクが開いていたので、そのまま三年になっているかと思ったが、二年の秋から始まる。そして、そのまま連続放火事件に絡んで、ぐるりと一周。今回は小鳩視点だけでなく、新聞部に所属する下級生の瓜野視点でも物語が進むので、波に乗るまで少し読みにくい。

冒頭で小鳩は差出人不明の手紙に呼び出されるが、指定場所で待っていたのは、名前すら覚えていないクラスメイト。そこでいきなり、フラグ成立! ええーっ、小佐内さんじゃないのか……。

一方、夏に起こった誘拐事件の真相に迫ろうとする新聞部の下級生、瓜野と絡んで、小佐内さんもフラグ成立! お互い、別の相手と付き合い始める事になるのだが……。

この巻でようやく、生徒指導のキチガイうんこ教師が登場。やはり糞教師だった(笑)。夏場の誘拐事件を暴けなかった瓜野は、クラスメイトの氷谷に情報を貰った連続放火事件を追い始めるのだが、この糞教師に横槍を入れられてしまう。しかし、その直後に人事異動が! 単なる偶然なのかもしれないけど、これすら、小佐内さんが何かやったんではないかと思いたくなるよなぁ(笑)。

せっかくカップル成立したのに、彼女そっちのけで日常の謎解きに忙しい小鳩。そして、謎を解かれているのに、ワトソン役どころか、一般人程度にも反応してくれない相手。謎解きにすら気がついてくれないレベルだと、さすがに虚しいよね。

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