ニュートンよりも、ライト兄弟よりも、偉大な奇跡を成し遂げた男の物語。

絶対に不可能だという、周囲の常識を覆して、無農薬のリンゴを作り出した男の波乱万丈人生。何事も常識にとらわれず、徹底して追及していく姿勢が物凄い。しかし、独身男ならともかく、家族もろとも極貧生活に転落していくの姿は、周囲から見れば狂っていると思われても仕方がないだろう。

次々とリンゴの木を襲う病気や害虫。農薬を止めた途端、リンゴに降りかかる厄介事が強烈すぎる。木は枯れていき、実はつかなくなり、田畑や機械を売っても追いつかないほどの貧乏物語。妻子がいる身分だけに、洒落にならない。

普通の人間なら、まず実行しようとすらしないだろうし、多少の変わり者でも、先の見えない戦いに疲弊して諦めてしまう事だろう。木村氏も、思いつく事全てをやり尽し、ついに自殺を決意する。

が、ロープを持って、死のうと登った山で正解を見つけ出す。なんだか、ものすごく作ったような話に思えるのだが、目に見えていない部分が重要だったとは!

今やっている、農薬や肥料による力任せの農業だと、長い目で見れば絶対に終焉を迎えるのだから、木村氏のやった事のほうが正しいのだろうけど、資本主義という災厄に蝕まれた世界では、異端だからね。

ノンフィクションだけど、セカチューの1億と2000倍は泣ける!

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