犯行は、クリスマスイブの前夜に再開された。現場は、ベルリン郊外の精神病院。若く美しい精神科医が何者かに襲われ、サイコブレイカーの被害者に似た状態で発見されたのだ。その数週間前から、若い女性の精神だけを次々と破壊する事件が勃発、その犯人は“サイコブレイカー”と呼ばれ、住民に恐れられていた。猛吹雪で閉じ込められた職員と患者たち。彼らは団結して身を守ろうとするが、一人、また一人と姿を消していく―。しかし、この事件そのものが、実はある心理学実験のためのカルテに書かれた物語なのだ―。ノンストップ・サイコスリラー。
精神病院前で記憶を失っていた男は、そのまま病院に入れられるが、大雪の日に病院前で救急車が横転し、ある人物が運び込まれて来る。彼は、何故か自分で自分の喉を切り裂いていた。
雪で隔離されてしまった病院で、美しい医者が精神を破壊され、恐ろしい一夜が始まる。相手は、今までに三人もの美女を殺したサイコブレイカー。一体、どうやって殺したのかは不明だが、体を傷つける事無く、精神を破壊して相手を殺すという、とんでもない力を持った正体不明の殺人鬼である。
これは何者かが書いた小説であり、被験者はその内容を読まされるだけという、一見すると入れ子構造式の物語になっている。裏の解説で思いっきりネタばれしており、これは面白さが半減してしまったなぁと思いつつ読み進めると……。
何この呪いのビデオならぬ、呪いの文章設定は(笑)。読んでも大丈夫とか言われても、後味の悪さが残るよなぁ。さりげなく別作品ともリンクしているのだが、いつものような、作者にしてやられた感が無いのは何故だろう。
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