プロバビリティ・サン
2010年3月11日 SF特集地球で謎の人工物の報告書を目にしたカウフマン少佐は、世界の山中に秘められた人工物こそ、敵フォーラーを撃破する鍵になると確信した。太陽系随一の物理学者カペロを加えた調査チームを編成したカウフマンは、一路世界へと赴く。やがて聖なる山々に分け入り、いくつもの洞窟をくぐり抜けて、人工物のもとにたどり着くや、ただちに発掘作業に取りかかった!一方、フォーラーの生け捕り作戦も極秘で進められていたが…。
三部作の第二部。一作目が全然盛り上がらず、読んでいて苦痛だったのだが、これは少しSFっぽくなっている。前作は、エイリアン文明の共有現実や花を贈る風習などが、まるで異星人文化史、風俗史でも読まされているような感じで、辛かったからなぁ。
初めて、生きたフォーターの捕獲に成功するのだが、ワールドの聖地に埋まっていた先進文明の遺物を確保する軍艦内に囚われるので、結構忙しい事になる。聖地の遺物から放たれる何かが、ワールドに住むエイリアンに作用し、共有現実を作り出している事が明らかとなる。
遺物を持ち去ると、ワールドのエイリアンに対する影響が大きすぎると反対する科学者がいるのだが、フォーラーに対抗出来るかもしれない手段がこれしか無いのだから、仕方が無いだろう。人類だけが滅亡するならまだしも、フォーラーがこの星系に到達すれば、きっと現住生物も滅ぼされてしまうのだから、持ち出さなくても時間稼ぎにしかならないと思う。人類存亡の危機的状況で持ち出しに反対するなんて、もはや売国奴どころではなくて、売人類奴レベルだよなぁ。
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