この世は二人組ではできあがらない
2010年4月6日 読書社会とはなんであろうか。なぜ全員が男女二人組でなくてはならないのか。川を二つ超えながら、日々を営んでいた。この小説の舞台は狭いアパートだ……無冠の帝王が描く、素朴な社会派小説。
「無冠の帝王」とか、訳の分からない称号まで付けられていて笑える。ネタか釣りなの? それって相当の実力を持ちながらも、その実力に相応しい賞やタイトルを獲得できていない人物を指す言葉だよね? 例えば直木賞に落ちまくった筒井康隆とかが呼ばれる分には違和感を感じないけど……。
文章力が向上して、手抜き感やスカスカ感が無くなったのは良いのだが、喪っさりした感じの女主人公で、どうでも良い日常なのが退屈すぎる。喪っさり女が男と付き合ったり距離を置いたり別れたり、就職を止めたりフリーター状態になったり辞めたり、小説家になりたくてグダグダやってる感じの、物凄くどうでも良い内容だった。とりあえず、親や社会や恋人や友人や知人、いろいろなものに甘えすぎで、世の中舐めているとしか思えない適当人生な主人公には全く惹かれない。
適当に育ちました。就職止めてフリーターになりました。彼氏出来ました。家出して一緒に住みました。実家に戻りました。仕事見つかりました。彼と別れました。小説家になりたいです。仕事辞めました。小説家になりました。
なんじゃこの適当な流れは! もっと努力して真面目に生きているのに運に恵まれず、不幸や災難に巻き込まれている人々からすれば、この適当さは憤りたくなるのではなかろうか。
というか、これって自分ネタなのか?
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