弱小地方球団・仙醍キングスの熱烈なファンである両親のもとに生まれた山田王求。“王が求め、王に求められる”ようにと名づけられた一人の少年は、仙醍キングスに入団してチームを優勝に導く運命を背負い、野球選手になるべく育てられる。期待以上に王求の才能が飛び抜けていると知った両親は、さらに異常ともいえる情熱を彼にそそぐ。すべては「王」になるために―。人気作家の新たなるファンタジーワールド。
弱小野球球団の熱烈なファンである両親のもとに生まれて英才教育を受けた天才の波乱万丈人生。本人に落ち度は無いのだが、向こうからやって来る悪意で王道を歩けない。この国では、降りかかる火の粉を払うと、払った手のほうが悪者にされてしまうからね。
正体不明の生き物や、謎の黒服が登場し、亡霊まで出てくるので伊坂ワールドらしいファンタジー要素が含まれているのだけど、視点が周囲の人間に切り替わっていくから読みにくい。
題名がキングなのに、全く王道を歩まないまま。なんとか野球にしがみついているものの、まさかのBAD END! なんか後味の悪い結末だなぁ。
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