あのとき始まったことのすべて
2010年5月6日 読書あのとき始まったことのすべてを大切にしたい。中学の同級生との再会から、僕の中でふたたび何かが動きはじめた……。大ベストセラー『100回泣くこと』の著者が贈る、ノスタルジーとせつなさ迫るラブ・ストーリー。
中学時代の同級生と再会して始まるラブ・ストーリー。とても陳腐な設定なのだが、中村航だからか、とてもピュアな感じの物語となっている。青年が、かつての同級生だった女性と再会し、攻略ルートに入る。
そこから過去に遡り、中学時代の別の女性による視点となるので、登場人物全員に視点変更されて行くのかと思ったら、違った。何で中途半端に視点変更されているのだろう?
過去シーンから、また現代へ。デートをするのだが、主人公も仕事が忙しいし、彼女も大阪勤務が確定。遠距離は無理だと言われてトゥルー・エンドには至らず。始まる前に終わりが見えている気がするのだが、この主人公はどうしてここまで前向きに生きられるのか。希望が絶望に変わらぬうちに、余韻を残して物語は終わる。
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