万城目学が、世界を日本を駆けめぐる。北京で五輪を堪能し、ロンドンでサッカーの醍醐味を味わい、バルセロナで不遜にもピカソに共感!?全国の湯治場でアキレス腱のリハビリに励み、国会議事堂で大物代議士をちらり見する…。世界のあちらこちらでの驚きや感動を綴ったエッセイ集。
うーん……。小説が面白すぎるので、比較するとエッセイは地味だなぁ。はじけ具合が足りないし、当然、鹿男や式神やマドレーヌ夫人なんかは出てこない。たまに不思議系のエッセイが混じっているかと思ったら、森見登美彦が出てきたりするけど。
会社を辞めたり、金が無くなって来たので簿記検定を受け始めたら小説も受賞してしまい無駄になったり、アキレス腱を切ったりと、いろいろ波乱万丈人生ではあるけれども、エッセイとしては普通。どちらかというと、エッセイを楽しむというよりも、ファンとして楽しむための本だった。
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