私の夢―。娘の幸せ。何よりも。私の命よりも。自分には殊更なことは望んではいない。定年退職後に釣りでもおぼえ、可愛い孫たちに囲まれながら安穏な余生を過ごせれば、それでいい。あとは、妻とのんびりイタリア旅行にでも行ければ。妻に、ローマを見せてやりたいのだ。私は妻と娘を愛している。可もなく不可もない人生の道程で、妻と娘の存在だけが私の誇りであり、守るべき宝なのだ。人事の家族調査欄に妻と娘のことを記す時の至福。その至福を乱し、汚す者は許さない。そう、私は家族を守るためなら生命の危険も厭わない四十七歳のサラリーマン、のはずだった。そう信じていた。あの日が訪れるまでは―。いまから私が話そうと思っているのは、私のひと夏の冒険譚だ。

これもゾンビーズなのか。こっちは女子高生じゃなくて中年男が主人公なので少し萎える。出だしから、悪党に娘がボコられて酷い目に遭い、さらに萎える。

相手はボクシングでインターハイ・チャンピオンの高校生なのだが、不当に圧力をかけてもみ消そうとする相手側のクソ教師がムカツク。こういうキチガイはすぐ警察沙汰にして選手生命終わらせてやらないと……。

復讐するために刃物を持って高校に乗り込む父親だったが、何故か間違えて別の高校に行ってしまい、ゾンビーズに襲い掛かってしまう。かくして父親は朴舜臣のトレーニングを受ける事になってしまう。

ただのおっさんが、インターハイ・チャンピオンに挑む。決戦日は9月1日。
私の憧れの女性だった家庭教師の彩子さんが自殺!? 後悔なんかするもんか。岡本佳奈子、16歳、真面目で平凡な女子高生。そして-。家庭教師の謎の死+ザ・ゾンビーズ+憎むべき敵+赤い車=初めての冒険!

あれ? ゾンビーズ・シリーズ最新作って書いてある……。読む順番ミスった!?

真面目で平凡だった筈の名門女子高生、岡本佳奈子が、家庭教師の死に不信を抱き、調べ始めたところ、周囲を嗅ぎ回られると都合の悪い男どもが出てきて拉致され、危うく強姦されかける。そこに登場して華麗に姫を救出するゾンビーズ。とはいってもアンデッド・モンスターじゃなくて、ちょっと規格から外れた不良っぽい高校生集団なのである。不良っぽいけれども、こいつらは良い不良(笑)。世間の常識と規格からははみ出ているけど、こういうのはアリだろう。

一方、大学の学園祭で巨万の富を得ようとする邪悪なる大学生。こいつらは逝って良し! レベルの悪党である。一緒に事件を解き明かそうとするゾンビーズは、平凡女子高生に戦いの技まで教え込むが、油断したところで佳奈子が再び拉致されてしまい……。

ゾンビーズ最強の男、朴舜臣が格好良い。
ハルケギニアに残ることを選択したサイトは、タイガー戦車を駆りシェフィールドが率いるヨルムンガントの“軍団”の撃退に成功する。ルイズの危機を救い、再び絆を取り戻したルイズとサイト。「でもでも、そんな妄想ゆるさないんだからね!」傍から見たらただのいちゃいちゃな喧嘩を繰り広げつつ、つかの間の安寧を楽しむ二人だったが、ロマリア教皇ヴィットーリオ、そしてガリア王ジョゼフの「虚無の担い手」の策謀は、再びルイズたちを騒乱へと導くことになる―。ハルケギニアとサイトたちの未来はどうなる!?冒険ラブコメファンタジー第15巻。

聖戦発動でガリアへ侵攻するロマリア。反旗を翻した南部諸侯や艦隊も加わり、ガリア軍と川を挟んで対峙、そのまま膠着状態に。狂った王は大量破壊兵器を準備し、全てを消し去ろうとする。一方、教皇はタバサを正統な王位継承者として擁立しようと画策する。この戦いを防ごうと帰国した女王アンリエッタであるが、狂ったガリア王に外交交渉は通用せず。

もう少し引っ張るかと思ったら、あっけなく決着がついてしまった。このまま聖戦継続でエルフと戦うのか、教皇の陰謀を阻止するためにロマリアを敵に回すのか? この後どうなるのだろう?

ルイズと才人はもうバカップル状態に近くなって、ツンデレのデレ要素ばかりになって来た。レモンちゃんは恥ずかしい。
巨乳好きの人をおっぱい星人と呼ぶように、単に百合属性な人の話なのかと思ったら本当にエイリアンだった。太古の昔より地球の生命の進化を調整してきた種族という設定で、耳が尖っていてエルフに似ている。

最初は地球総百合化計画で地球を侵略しようとしていたのだが、いつの間にか単なるエロ星人と化して暴走しまくる。物語が始まった時点で、すでにみすずの家に住み込んでおり、どういう経緯で居候となったのか不明。家の上にガラクタで造った不気味な塔を建てて住んでいるっぽい。

暴走の結果、みすずの友達やみすずの弟が被害者になる事が多々あり。表紙は何故かメイド姿だけど、普段はジャージとかジャージにエプロンとか、喪女風の格好をしている事が多い。

コス☆パレ

2008年12月11日 ???
黒川澪がキミたちにおくる、サプライト・LOVEストーリー!ココロもカラダも感度良好!空に星があるように、愛がふってくる!

コスに釣られてしまったけど、普通の話が多かった。絵は可愛いけど、出てくる女が軽すぎる。一応は短編だけど、登場人物が同じで連作っぽく繋がっている話もある。内容が薄すぎるけど、メイドも出てくるからいいか(笑)。
私をご主人さまのメイドにして…なんて、急に言われても困るよぉ!狭い我が家に居座るおしかけメイド、二人はなんとクラス委員長と担任教師。いつも叱ってきた貴璃子が、テクニック抜群のちひろ先生が、家でも学校でもご奉仕してくれる夢の生活。だけど、一人だけしかメイドには選べない。

狭い安アパートに住み込みメイド。いかにもありがちなパターンだが、二人も押しかけて来るから大変な事に。片方は美人の担任教師なのだが、横領がバレて解雇寸前なところ、主人公の祖父が学園長だったので専属メイドの密命を与えられる。もう1人は、生徒会長の策略で父の経営する会社が危機となり、融資の取引条件として専属メイドの密命を与えられる。最後で生徒会長も加わるのだが、余計な事をしなければ少年を自分だけのモノに出来ただろうに……。
おとなしくアタシに殺されなさい!漆黒の羽根と矢印しっぽ、鎌を振りまわす彼女は死神!命を狙うシエルと幼なじみのシスター・葵に挟まれて、聖也の生活はある意味ハーレム天国?なにも知らない神様に奉仕を教えて、少女ふたりから初体験を捧げられ…甘える彼女は天使よりも愛らしい―。

命を奪いに来たはずの死神が、なぜか人間相手に恋してしまうというありがち王道パターン。大人しめで、あまりハメは外していないのは、相手の少年が聖職者見習いだからデスか!? 幼なじみ同級生が当て馬になってしまうのは可哀想である。絵師が中身と連動させてないイラスト描いているのが微妙。
さあ、ボクについてくることだ。この世界、二人で旅するには十分広い――。大人気作『僕僕先生』から二年、あの超キュートな美少女仙人が帰ってきた! 彼女と再び旅に出た気弱な弟子の王弁は、小生意気だけど憎めない先生の心がわかるようで、わからないようで……。唐代の中国を舞台に、世界のホロ苦さと愛しさを奇想豊かに描くロードノベル。愉快な妖怪の仲間も増え、さらに好調なシリーズ第二弾!!

前作から5年後。元ニート青年のところに戻ってきた美少女仙人が、彼を連れて旅に出る。短編六編という事になっているけれども、そのまま繋がっているので長編だと思う。

今回も人外の妙なモノがたくさん出てくる。住居に変化するテント代わりの狸? とか、皮や髪が女体化した妖怪変化みたいなのから、山にすむ酒乱の女神までいろいろ。題名になっている薄妃は皮しかないので、中に死体を入れて人間化していた美女の人外。恋に堕ちた相手の男性が自分のせいで死にそうになったので、中身無しで僕僕仙人についていく事に。旅は終わらないので、まだまだ続きそう。

勝間式「人生が進化する」本の使い方。経済評論家でベストセラー作家の勝間和代氏は、本で「成功と自由」を手に入れてきた。著者を「進化」させた本と、本をめぐる技術のすべてを紹介します。ウェブ時代の「本」の新しい価値と可能性について提言します。

題名に騙された! 全然、読書論に関係する内容じゃなかった。この薄口内容で“論”なんてついているのはどうよ!? 論というより論外という感じである。しかも、ビジネスに特化した視点なので、役立つ情報を収集して金銭に結びつけようという方向性であり、純粋に「読書」自体を楽しみたい、小説等を読んでいる層には全く無意味な一冊。

読書進化論というよりは、自分を売るための方法論。本を出して効率的に儲けたい人には読むに値する部分もあるかもしれないが、自分自身を具体例にして論じているというよりは、ただの売り込みや宣伝になってしまっている。要は、私SUGEEEEE! なファンブックである。

自分もひとやま当てて儲けたい人、読書を単なる金儲けのツールとしか思っていない人、勝間信者なら買っても良いかもしれない。読書論について興味がある人が買ったら不幸になると思う。わざわざお金払ってまで、著者の自慢話や広告宣伝読む必要無いでしょ!? 信者と書いて儲けると読む。後は、言わなくても判りますよね!?

001番でこのレベルでは、小学館101新書の程度には全く期待出来ない。売るためなら小学生にもファックを見せて、クリエイターは使い捨てにする小学館だから仕方ないか。
夏休みに入り、森田友二はゴーレムを生み出す“操形学”の世界に引き込んだ片倉媛とともに、権威である赤石或火の助手・山県須弥の研究室へ招かれることになった。泊まりの旅行に心配した乾琴子と佐藤唯も同行し、しばしの小旅行気分を楽しむ四人。が、そこで彼らを待ち受けていたものは!!…なぜか焼き肉パーティに花火大会?破格の歓迎に、何か裏があるのでは?と勘ぐるが、須弥くんのパートナーという妙に明るいゴーレム・千葉美國のハイテンションさに振り回されるうち…!?ゆっくりと、だけど確かな一歩を踏み出す、新世代の変則純愛物語。二冊目登場。

別の研究者が作ったゴーレムが登場するのだが、双子ゴーレムの片方は失敗作で、結晶化してしまっている。結晶化したほうに恋する少年は、なんとかゴーレムを助けようとするのだが……。

なんか、淡々として盛り上がらない。視点変更も多用されすぎで定まらず、読みにくい。主人公と乾さんは両想いになったのに、ヘタレだから何も出来ずにイライラする。相手が半熟英雄のあ・た・しみたいな奴ならともかく、美少女相手にせがまれて何も出来ないなんて、のび太より1万と2000倍は駄目な子だと思う。
“ぼく”こと森田友二はイジメを避けて受験した遠くの進学校・珠山三高の合格発表で、なぜか片想いの相手の乾琴子さんと再会、二人で抱き合って合格を喜び合った。でもそれは、一時の興奮状態が引き起こしたただの偶然。単なる幸運でしかなかった。結局、高校でもクラスに馴染むことなく、ナナフシのように息を殺して、地味に、目立たないようにして過ごしてきた。彼女ともあれ以来もう一年近く話をしていない。―だからぼくは、あの本に載っていた「ゴーレム」の女の子を作ることにしたんだ。新世代作家が贈る、しっとり感動の鬱デレ系ストーリー。うろたえつつ始動。

鬱デレ系とかいうものらしい。主人公がハイパーヘタレでむかついたり呆れたりする事すら超越してしまい、もう存在しなかった事にしてしまいたい、臭い物に蓋、そんなレベルのダメ男。

人間とまともに関わる事が出来ない保健室登校少年が、フォースの暗黒面で作り出してしまうのが、美少女ゴーレム。しかし、水で作った最初のゴーレムは長持ちしなかった。続いて、死んでしまった先輩が残した美術作品から二体目作成。

そうこうするうちに、ゴーレムを作れる後輩が寄ってくるし、片想い相手の乾琴子さんが実は……だったりして! まあ、予想される範囲内で意外性は無い。主人公が最弱級のヘタレだから盛り上がりもない。
ISBN:4150116237 文庫 浅倉 久志 早川書房 2007/07 ¥987
『たったひとつの冴えたやりかた』の冒頭で紹介された物語、ついに登場……ファン待望の長篇。

久しぶりに疲れる力作だった。読んでも読んでもページが進まない。壮大な背景設定とは逆に、登場人物があまりキャラ立ちしていないので、誰が誰だか混乱して来る。

破壊された星の残骸が奏でる天体ショーを観測するために惑星ダミエムへ降り立った人々。そこは、かつて悪逆非道な人類によって大虐殺が行われた悲劇の星で、今では天使に似たダミエム人は連邦によって保護されている。

物語は24時間なのだが、たった一日で数多くの出来事が起こる。紛れ込んだ異星人による殺人、暗黒世界からの悪意に満ちた攻撃。硬派なSFで重い背景設定、24時間だけの物語なのに、586ページ。これは疲れる。物語ラスト付近の、老いのシーンは著者本人の苦悩を彷彿させて辛い。

またしても失敗。巻末に用語集がついていた。これは先に目を通しておくべき。物語の理解度が全然違ってくると思う。それにしても、今になってティプトリー作品が読めるとは思わなかった。日本翻訳はこの時期になってしまったが、執筆時期は「たったひとつの冴えたやり方」の少し前で、1985年。もうひとつの長編「Up the Wall of the World」も翻訳して貰えないものだろうか?

 

2008年12月7日 ???

ISBN:4163222103 単行本 朱川 湊人 文藝春秋 2003/09/23 ¥1,650
都市伝説に憑かれ、自らその主人公になろうとする男の狂気を描く、オール読物推理小説新人賞受賞作「フクロウ男」ほか、病む心の妖しさ哀しさを描くホラー短篇全5篇を収録。

第130回直木賞候補作。

『いっぺんさん』よりもこちらのほうが断然良い。見世物小屋にある河童の氷漬けに魅せられた少年が凄惨な事件に関わってしまう「アイスマン」、オチも気味が悪くて良い感じのホラーに仕上がっている。「昨日公園」は、親友を喪った直後に公園で過去世界に迷い込み、何度も何度も運命を変えようと奔走する少年の話。これもオチが秀逸。「フクロウ男」は、自分で生み出した都市伝説に嵌ってしまう男の話で、またまたオチの捻り具合が良い。「死者恋」はオチはよく判らなかったが気味悪い。「月の石」のラストはせつない系。

 

2008年12月6日 読書

 

2008年12月6日 読書

予測不能の展開と、衝撃の告白シーンで巷に衝撃?を与えた、『私のKnightになってよネ!』が、「ぷち(短編集)」になって帰ってきた!?主人公・御影裕也に毎度懲りずに降りかかる「衝撃の告白シーン」も健在!「お願い祐也、僕と付きあって」の一言から始まる『愛と憎しみの交差点!?』他充実の4作品を収録。ヒロイン佐倉恭子をはじめ、メインキャラ総出演で贈る、巫女さん、水着にネコミミ、ホ○から幽霊まで登場?するファン待望の短編集。

番外編で「ぷち」である。最初は、匠に熱烈アタックしてくる娘をかわそうと吐いた嘘で、裕也とホモ疑惑が浮上。いきなりBLですか、腐女子が悦びそうですな。他には、硬派っぽい岩坂氏の押しかけ許婚(しかも巫女)が幽霊を追い払おうとして大騒動になったり、人魚姫伝説のある島で事件に巻き込まれたり、文化祭の劇で脅迫事件が起こったりと、いろいろ。本編とは違って流血はほとんど無く、コメディ仕様。
ついに明らかになった裕也たちMALLSと同じ「異なる人々」の組織ALESの存在。そして、相容れない両者の抗争の鍵を握るのは、クローン人間である恭子の存在だった。自らの出生の秘密を未だ知らない恭子を傷つけないために、裕也はあえて彼女から距離をとる。そんな苦悩する彼の前に現れたのは、またもや「今すぐ私と結婚してくれるかな?」と告白する謎の美少女だった―。人気沸騰!ジェットコースター・サスペンスノベルついに完結。

一応、これで最終巻。毎回何かが押しかけてくるが、今回は謎の許婚が校門前に現れて「今すぐ結婚して」攻撃である。もう龍に変身する能力を持っている生き残りがいないので、この押しかけ許婚と契らないとその力を持つ子が産まれて来ないのである。いきなり現れた強敵、同級生vs許婚では分が悪そうであるが、こういうのは大抵当て馬で、メインヒロインが勝つと古今東西決まっておりますが……。

バトル展開のほうは、同等の力を持つ敵対組織が出てくるのだが、血で血を洗う争いの原因が女絡みで馬鹿らしいというか……。この辺りの展開はいかにもラノベらしい。
前作の事件以来、裕也、匠といっしょに過ごすことが多くなった恭子だが、なかなか進展しない裕也との中にやきもきしていた。そんな折、今度は匠の前に「私と付き合ってください」という美少女が現れる。その美少女阿曇柚里は、理由は言えないが、「兄」として付き合ってほしいと匠に懇願するのだった。とりあえず承諾する匠だが、さらに翌日、学校に死んだと聞かされていた両親を名乗る男女が訪ねてくるにいたり、急激に3人の身辺は騒がしくなっていく--。「両親」は「妹」は本物なのか? それとも、またもやMALLSを巡る何者かの陰謀なのか? 息もつかせぬジェットコースター・サスペンスノベル第2弾登場!!

「私に付き合いなさいよ」攻撃だった1巻。今回は「私のお兄ちゃんになって下さい」攻撃である。幸いな事? に、今回のターゲットは主人公裕也ではなくてボディーガード役の同級生である。

いきなり押しかけてきた謎の妹であるが、実はただの人間には興味ありませんではなくて、異能力者の1人である。ある恨みから裕也を狙う集団も現れ、またもやバトルに! 少年達が所属している組織からして、まともなものではなく、敵対する者、敵対しそうな者を虐殺したりもしているので、後味がよろしくない。ヒロインである佐倉恭子にも秘密があった。衝撃の事実、発覚!
ISBN:4757726007 文庫 佐藤 了 エンターブレイン 2006/01 ¥630
突然クラス一の美少女の恭子に告白?され、強引に表向きには彼氏、実はボディガートにされてしまった主人公の御影裕也と親友の匠。実は恭子には幼い頃より「予知夢」の能力があったが、ある日自分が襲われる予知夢を見たために、裕也をボディガードにしたのだった。しかし我が儘ばかりの恭子にデートと称して振り回される毎日に、裕也と匠はゲッソリ。予知夢の話も半信半疑の裕也と匠だが、しだいに周辺でおかしな出来事がおこり始め、恭子の予知する不気味な出来事が目の前で現実になっていくにつれ、彼女の予知夢と彼女が何者かに狙われていることを信じざる得なくなる。しかし、事件の裏には、裕也を狙うまったく別の陰謀が動いていたのだった--。軽妙なタッチで描くジェットコースター・サスペンス! 第6回えんため大賞東放学園特別賞受賞作!

「えっと、悪いんだけど……、私と付きあいなさい」

冒頭からいきなり衝撃の告白。しかし、愛の告白ではないのである。これは愛無き告白、つまり、好きでも何でもないけど利用価値があるから付き合えという事で……。

ツンデレ美少女から、意図不明の直球攻撃とくれば、まずラブコメに間違いないと思うだろうけど、全然違った。予知夢を見る少女が、自らの危機を予知してしまい、少年をボディガードに仕立てようとするのだが、些細な事件がエスカレートしていき、やがて猟奇殺人事件が起こるし、ラストへ向けていきなり秘密組織と異能力者のバトルへ変貌。

意気込みは買うけど、非常にバランスが悪い。なんで後半になってから物語が急展開しまくるのか。観覧車に乗ったら途中からジェットコースターになってしまったのと同じくらい戸惑う。これでは、前半と後半で別の話みたいだよ。

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